矯正治療Q&A

2012.10.24

ここでは固定式矯正装置と取り外しできる矯正装置(床矯正装置等)について、よくある質問にお答えします。



 Q 取り外しできない、固定式矯正装置を使うのはどうしてですか?

 

     A: 発育期の子供たちの歯並び咬み合わせが悪いのは、口腔(顎、舌、頬、口の周囲の筋肉など)の発育が悪いからです。様子を見ているだけでは、悪くなるばかりです。この時期の子供たちの矯正治療は、「発育の悪化の原因」を見つけ、 「発育の終了まで」に、正しい発育のコースに戻すことになります。「発育の悪化の原因」に直接アプローチし、「発育の終了まで」という時間的制約をクリ アーするため、確実な効果が期待できる固定式矯正装置を主に使用します。



 Q 固定式矯正装置のデメリットはありますか?


 
A:虫歯のリスクが増えます。受診時のお口のクリーニング、フッ素の応用などで対応しています。また、食べづらい、話しづらい、痛いなど装置装着当初はあります。しかし、1〜2週間で慣れて、問題はありません。



 Q 取り外しができる「拡大床矯正装置」や「機能的顎矯正装」は

         使わないのですか?

  

     A:下顎の位置を正しい位置に誘導する場合、機能的顎矯正装置のFKOを就寝時に使用してもらいます。その他の機能的顎矯正装置、特に歯列拡大ができる機能的顎矯正装置は特別な理由はがない限り使用していません。また、拡大床矯正装置も使用していません。



 

こ れは私見ですが、歯列拡大ができる機能的顎矯正装置や拡大床矯正装置が使用できるケースは歯や歯列の傾きを治すことで対応できる範囲に限られます。また、 その効果は装着時間に大きく左右されます。つまり、取り外しが可能なため、装着時間が短くなりがちで、その効果がでにくくなります。一方で、子供たちの悪 い歯並びや咬み合わせ(不正咬合)は重症化しています。そのため、これらの取り外しの装置だけでは十分な対応ができないと考えています。当クリニックでも 以前は取り外しできる機能的顎矯正装置を主に使用していました。しかし、重症化する子供たちの不正咬合への対応を考え、現在は固定性矯正装置を使っています。(詳しくは、小冊子「こどもの歯並びと発育の話」をご覧下さい。)


 
 
この記事のトラックバックURL
ボットからトラックバックURLを保護しています